福井・鯖江のメガネと伝統工芸を次世代に!

このブログは伝統工芸やモノづくりに携わる方、支援している方に読んで欲しいです。鯖江のメガネ材料屋が5年で売り上げ約12倍に売場開拓した経験が少しでもモノづくりに携わる方々のヒントになればと思っております。

鯖江の眼鏡はなぜ分業制なのか

1社で作ればいいのになぜ鯖江のメガネは分業制になっていったのか??

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 鯖江では当たり前の眼鏡の分業制
まず眼鏡を作るのに部品がたくさん必要です。
例えば写真を見るだけでも部品が多いですよね?
その上、部品1つ1つの行程が非常に多い。

ネジだけでも、切削、ネジ切り、ネジ山など。。

鯖江のメガネも車のように全自動ですればよいのではないか?

 鯖江のメガネ職人に話を聞いたところアセチ、チタン、メッキともその都度材料の強度、粘り、変形具合、表面が違うため人間の手で微調整が必要(職人技が必要)とのこと。

これらを検証すると
  • 1社で全ての工程を行うには多数の人間と設備が必要
  • 人材を育てるのに長年の月日が必要
  • それぞれの部品、工程で職人技が必要
  • 製造ラインを1本にすると1つの行程で問題が発生したら全体の納期が遅れる

イメージでいうとロボットなどのプラモデルを数人でパーツごとに組み立てて最後に合体させて完成という感じでしょうか。工程を分散させて鯖江のメガネはリスクヘッジしていたのですね。
逆にメガネは手のかかる行程が多いため人件費の安い海外品が安く作れる原因でもあります。アパレル業界と同じくメガネ業界も安価な海外製にシェアを奪われています。鯖江のメガネ業界も厳しい状況に立たされているのです。
鯖江の優っている点は職人技で海外では入社して数ヶ月の人間が作業していることが多いため品質の差がでてきます。ただし、その差も近年縮まりつつあります。 

めがねのまち鯖江市役所のHPより分業制についての記事を見つけました 

 メガネは「帳場(かや)」とよばれる各職人グループごとに眼鏡が作られていました。その帳場ごとに職人が競い、腕を磨くことで分業独立が進み現在のような一大産地が形成されたのです

なるほど。
この鯖江のメガネ業界に入った時の疑問を改めて検証しました。
福井県で生まれたメガネは1909年からと言われています。
100年前から理にかなった製造形態をとっていたのですね。
ちなみに鯖江のプラ眼鏡は100〜150位加工工程があると言われていますどれくらいの会社が関わっているか書いてみようと思います。

鯖江メガネのプラ枠に関わっている業者 

 

メガネのフロント・前枠
  1. 企画デザイン屋
  2. 材料屋
  3. 枠押さえ屋
  4. 枠スリ屋(枠削りの事)
  5. 丁番、ネジ屋
  6. 蝶製造屋(鼻盛り部分)
  7. レンズ屋
  8. 研磨屋(荒バフ)
  9. 型屋
  10. ここからはプラ枠メーカーがすることが多い
  11. ガラ入れ(バレル研磨)
  12. 最終手磨き
  13. メガネ組立
  14. 調子取り(歪み、ガタツキなどを直す)
  15. 検品 
  16. 袋詰め
メガネのテンプル・腕
  1. 材料屋
  2. テンプル製造屋
  3. 芯製造屋
  4. シルク版製造屋
  5. 型屋
  6. 押し棒製造屋
  7. ここからはプラ枠メーカーがすることが多い
  8. 最終手磨き
  9. メガネ組立
  10. シルク打ち
  11. 調子取り
  12. 検品

思いついただけでも結構ありました、抜けている会社が多数あると思います。。。
改めて書くとかなり鯖江のメガネの工程は多い。 
鯖江のメガネは各職人が切磋琢磨して世界で勝てる技術をつけてきたのですね。


【関連記事】
鯖江のメガネは板から作られています。

 

www.yumakumamoto.work

 そして鯖江のメガネ工具は手作りが多い

 

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